子供の将来を見据えた教育・保育をする
間違いやすい園選び
遊び主体の保育には「教育がない」と言う人がいますが・・・、
教育が「ない」のでは無く、幼児期の教育には独自の方法が「ある」のです。
今なお、早期教育や○○教室など、大人主導の指導がある園が、「教育に力を入れている」と見られます。ところが、たとえば運動指導があるほど、子供の身体能力が伸びていないとの調査結果が公になっています。ここにも幼児期の発達の特質が表われているのです。
けれども、子供が自由に過ごすだけなら保育はいりません。危なくないよう見ているだけでは保育とは言えません。遊びを通して「成長する」には、子供の遊びを中心とした生活をどう組み立てるかが鍵です。そのために子供1人ひとりの遊びや生活の姿を把握し、人や物の環境を絶えず見直し、子供の心の経験を大事にしながら、日々の生活や一年の流れをデザインしていきます。
子供たちの成長、発達を「深く」捉える力量が、絶えず問われているのです。
園の日課に保育の質が表われる
子供の主体性を はぐくむ日課
昔から「子供は遊びで育つ」と言われますが、その正しさが昨今、再認識されています。もちろん遊びなら何でもいいのではありません。園以外に遊ぶ世界の乏しい現代の子供たちにとって、多様性・集中・継続・発展をキーワードに遊びの質が問われますし、その遊びの「時間と空間」が豊かに保障されることが必須なのです。
特に幼児期の遊びは環境に大きく左右されます。発達に応じて日々の教育内容や環境を構成することが、保育の専門性です。つまり日課や行事の在り方、生活と遊びの環境が、その園の保育の質を物語るのです。
園の一日のながれ
(下の時間をクリックすると説明が表示されます)
2号、3号認定のお子さんが利用します。
この時間帯は、1階の部屋で自由に一緒に過ごします。
各部屋で支度・支度後の自由遊び
1号認定のお子さんは、この時間からの登園。
玄関で手洗をして各部屋に向かう。
制服を脱ぎ、コップや歯ブラシ、着替えを出して所定の場所に置く。
未満児/園庭で自然に触れる、室内やテラスで静かに。
以上児/おもに室内遊び、静的時間
意欲を持ってたっぷり遊ぶ重要な時間
未満児/園庭で自然に触れる、室内やテラスで静かに。時間内におやつ。
以上児/おもに室内での遊び、静的な遊び、図書コーナーの利用、製作遊び
午前、午後の活動を通じて、適宜お茶を自由に飲んだり酢昆布食べて塩分を補給する。
礼拝や年齢毎の一斉の時間
2歳以上が、各部屋で年齢毎に。
以上児は礼拝を行っている。週に1度は以上児が合同で礼拝。
体をたくさん使う遊び
朝の静的な遊びと対照的に
屋外の自然の中で様々な遊びを動的に展開。
遊戯室でそれぞれが体を動かす運動あそびもしています。
一人ひとりに合わせた食事
子供たちは起床・当園時刻の違い、園での生活によって、少しずつ生活の流れが異なる。それぞれの姿に沿って食事をとる。
0歳は、保育者との1対1の食事から始める。
その子の体調や生活リズムに応じて寝始めや眠る時間を調整。
年長児は夏期のみ。子供の状態によっては午睡をしない子もある。
園児の状態に沿って実施し、無理に寝かせてリズムが崩れることがないようにする。
主に年長児がそれぞれの興味を追求したり、同じテーマで活動する。
園の行事等に応じて、様々な準備を進めることもある。
1号認定児童全員に預り保育を実施し、保育認定にかかわらず、同じ生活、経験を保障する。
特に年長児は午後に大切な一斉活動を行っており、年長児にとって重要な時間となっている。
15時までの間に起きる。各自の遊びを進める時間。
園の行事等に応じて、様々な準備を進めることもある。
おやつを順次食べた後は、片付けたり少しの時間を惜しんで遊んだり、本を読んだりして過ごす。
帰りの準備と集まり
・ゲームやクイズ、歌、リズムあそび
・話し合いやお願い、報告を聞く
・紙芝居、物語、詩の朗読を楽しむ
・お祈り、挨拶
おやつを食べ終えると、遊びの区切りのついたものを片付け、また各自で毎日持ち帰る物、お便りなどをカバンにしまう。
帰りの集まりは、ただのお楽しみや儀礼ではありません。ゲームやクイズも含めて、子どもの感性や思考を、楽しみながら刺激する時間です。色々なことを考える楽しさ、言葉の面白さなども、子供たちは日々体感していくのです。また皆で一緒に色々のことを考え、話し合っていく機会でもあります。
年長児はグループに分かれて歩いて帰る園児もある。
天候にかかわらず身支度して歩くことが、就学時への備えともなっている。
1号認定児童は、ここまでに降園する。
その後、夕方の自由な遊びの時間となる。
全員が1階の複数の保育室において過ごす。
1室において実施する。18:00に夕方のおやつが出る。
玄関の鍵を閉めて、一日を締めくくる。
今からお昼ごはんの配膳/ゆり組エプロン隊
それぞれの時間をどのように組み立てるか
一日の流れをつくる考え方
登園〜10:30
午前① 静の時間
それぞれ支度を済ませ遊びへと向かっていきます。年齢ごとの一斉活動ではなく、個々の生活のリズム、主体性、意欲や興味を尊重し、十分に遊び込める時間と環境を保障します。
小さくても、意思を持って生活に向かいます。わかるように子供に知らせたり、意思をくみ取ったりして進めます。保育者が連携をとり、一人ひとりの体や心の様子を多角的に把握します。
10:30〜昼まで
集まり、午前② 動の時間
年齢別に集まる時間を持ち、小さな礼拝もします。場をわきまえ、お話を集中して聞きます。
一斉活動をすることもありますが、自分が決めたテーマに従って遊んだり、表現活動や製作をしたりする機会を多くします。
生活の流れや課題は、成長に従い、子供自身が考えて組み立て自ら行っていくようにします。一緒に絵本を読んだり紙芝居を見たり、歌を歌ったりという活動が、随所に行われます。
保育者は、子供の多様な姿に従って保育の進め方を常に工夫していきます。
11:30〜13:30
昼食から午睡
一斉ではありません。一人ひとりの子供の発達、体調、生活のながれに沿って行います。子供の食べる意欲が土台になるため、それを励ます流れにするのです。
食事に限らず、その子供の生活や意思を尊重して進めます。子供自身が主体的に考え、判断する経験を積みます。責任も伴うことなど、毎日の小さなことの積み重ねで学び、力を付けていくのです。個と全体のバランスを、常に意識して進める必要があります。
13:30〜
午後の時間
午睡は夏季以外、年少・年中の必要な子が実施します。午後も様々な活動を行います。
子供の活動が豊かで深まる時間です。遊びの継続を重視して、環境を整えます。
一つの遊びを始めたら十分に発展しやり遂げることで、子供はたくさんのことを学ぶからです。しっかり遊び込む子は、集中力や想像力、好奇心が育ち、手伝いや片付けに対しても意欲的です。
一つひとつが充実しているか
充実した時間を途絶えさせない
1年の流れ〜行事は、子供の成長につながる仕方で。
日々の一瞬一瞬に、成長のきっかけや手がかりがあります。それを見逃さず、一人ひとりの指向性や発達に着目しながら、「その子らしく過ごせる」ことを重視します。
子供の成長にもっとも大切な『遊び』は大人で言えば『仕事』にあたり、この遊びを柱とした生活を積み重ねて、生きる力は培われるのです。つまり「毎日が勝負」なのです。
しかし行事に追われ、子供の日々の主体的な活動が減ったり、保育者も行事の成功に目がゆき、子供の様子に心を向ける余裕が………これでは『立派な』行事でも、子供の実にはなりません。むしろ普段の生活を、注意深く組み立てていきます。
一方で、とりくむ行事に関しては十分な時間をかけ、準備の過程も含め「おおいに楽しむ」なかで、子供は大きく成長していきます。行事が毎日の遊びをさらに高める材料となる仕方です。
本番が終わっても、子供がそれを継続して楽しもうとするか…が、行事の真価を計るバロメーターです。
年間の行事・トピック
(下をクリックすると説明が表示されます)
可能性を秘めた子供が、
今をいきいきと輝いて生き、
自分らしく育っていく力を培う。
保育の目標
上記、保育の目標を土台として、
以下の要素を踏まえながら保育を実践していきます。
安心できる居場所
清潔で安全な環境のもと、
ゆったりとした雰囲気の中で
安心して過ごせるようにする。
保育者との安定した関係を築けるよう、
子供の人格を尊重して進める。
生活の基礎を培う
生活に必要な習慣や態度を養い、
心身ともに
健康に過ごせるようにする。
それによって、子供が自律的に
生活を進めるようにする。
生きる力を養う
自ら意欲的に取り組む姿を大事にし、
個性を発揮し主体的に生きる力を養う。
そのために、子供自身の意志や心情に
目をとめ、これを尊重して接する。
人と関わる心を育てる
子供同士、
また保育者との関わりの中で
愛情と信頼感、
人を大切にする心を養うとともに、
社会性、協調性、道徳性を
身につけていく。
豊かな感性を育てる
自然の美しさや
不思議さに気付き、
生活の中で発見したり
驚いたりすることをとおして、
豊かな心や考える力を培う。
いのちの大切さを知る
神さまから、 一人ひとりが
かけがえのない命を与えられ、 愛され、生かされていることを知り、 豊かな個性を育む。